今日のシフトは夕勤だった。17-22だから短時間だ。MK2も17時からだが、朝までシフトだ。残って仕事する、または一度帰って納品時間に合わせまた店に行くのでも良かったが、MK2がなんとかするから帰っていいよ、と言ってくれたため、日付が変わる前に帰宅した。
今晩、飲料が大量納品されるはずだ。値入の関係上、日曜深夜はそうなることがたまにある。幸い、新商品はロクなものがないために明日の納品はさほど多くならないだろうと踏み、翌日まわしにできるものはなるべくしたが。
多いからこそ、担当者である俺が片付けたほうが良いかと思ったのだが。どういう風の吹き回しだろう。
もう2ヶ月近く前のことだが、大きな病院の呼吸器科へ行ってきた。
その日もそれまでの日々と同じくらい喘息発作が出ていた。ただ動くだけならできるが、長時間や荷物を持つなどはできな程度。
初診だし、混みあっているようだからかなり待たされると思った。座ろうにも椅子は空いていない、仕方ないから立って待つ。しばらくすると問診表と体温計を渡され、強引に座らせられる。書き終わり、体温計を見ると発熱していたようだった。発作のせいか風邪かなにかのせいかはわからないが、やたら暑いと思っていたのは俺の体温が高かったせいらしい。
記入し終えた問診表と体温計を窓口に渡し、やっぱり立って待つ。
間もなく看護士さんがすっ飛んできた。またもや強引に座らせられ、いつから発作が出ていたのか、体調はどうだとか質問され、聴診器で音を確認し怒られた。おっかない看護士さんが、もうしばらく待ってくれ、と戻ろうとしたから俺はまた立って待とうとした。
混みあっているなか、初診というだけでじろじろ見られる。これ以上目立つのは避けたかったからだ。
だが、そこを動くな、と鋭い眼光で言われてしまった。ここで動けばもっと目立つ、諦めて大人しく座っていることにした。
しばらくして診察室に呼ばれる。俺より先に来た人はまだ呼ばれていない。面倒な予感がした。
中に入り、医師と向かい合う。今までの治療について聞かれ、シングレアのみと答える。喫煙についても誤魔化さずに答えておいた。一日一箱以下、息苦しいときは吸えない、と。もちろん吸えるものなら吸ってやる、という意味でだが、そこはなにも言われなかった。酷いときは吸わない、と判断したらしかった。おかげで禁煙を言い渡されることもなく、現在もタバコはやめていない。
それから、そのままでも聞こえるほどの胸と背中の音を聴診器を使って聞く。深いため息をつかれる。このあとのことを考えると俺もつきたい。
そしてレントゲン、採血と点滴、吸入、先の長いコースを辿ることになった。
採血、点滴は左の手の甲からだった。肘の内側、腕だとえらい不自由だが、手の甲なら肘と手首が曲がるから楽に過ごせる。過去の記憶によると一本2時間くらいだったろうか。寝られるものなら寝て過ごしたいが、息苦しくて横になれない、点滴の副作用がメプチンそっくりだから横になれたとしても寝られはしない。持ち歩いている文庫サイズのナンプレをやりながら終わりを待つ。
およそ4時間後、やっと針が抜かれた。薬の効果で息苦しさはかなり軽減されていたが、副作用と長いことじっとして過ごしたおかげで身体がだるい。一息つく間もなく診察室に戻り、処方される薬の説明と今後の注意点などを聞き、院外処方箋をもらう。会計を済ませ、外に出たときには、受付から6時間も経っていた。ただ呼ばれるのを待つよりはマシだが、外でじっとして過ごすのは苦手だ。次回からは点滴なしで済むよう、努めるしかない。
そして2週間後、点滴のために2時間じっとして過ごした。
先週も病院に行ってきたのだが、点滴はなかった。しかも、経過はかなり良好ということで、次の診察は2ヵ月後でいいことになった。
処方されている薬は、吸入薬のフルタイドとセレベント、錠剤のキプレス。吸入薬があればキプレスはいらないような気もしたが、飲みたくない理由もないからもらっておいた。
始めの2週間で寝られるようになり、それから一ヶ月でたまの発作程度に治まり、今は普通に生活できるようになった。吸入の時間がずれない限り、息苦しさはない。薬が切れれば発作が出てくるわけだから、まだまだ油断ならない。
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