ここ数日、冷え込みと共に乾燥がひどく、主に手指が荒れてかゆい。だが冬は比較的楽に過ごすことができる季節だ。肌荒れにさえ気をつければむしろ回復する。でも寒いのは嫌いだ。
昨日に引き続き、今日もMK2と同じテーマで書いてみる。「自転車」かぁ。最近乗ってないなー。
「自転車」
歩くのが嫌いだ。乗り物も酔いやすいから好んでは乗りたくないし、金がもったいない。高速艇と飛行機はまじやばい。免許再取得直後のMK2の運転もやばかった。日ごろの恨みなら別の形で晴らしてほしいと心底思ったほどだ。
車の運転は免許こそあるものの、向いていないからできない。なにより怖い。ペーパー歴12年、順調に更新中。ゴールド免許はただの身分証明書、けっこう便利。バイクも事故のリスクを考えると乗る気にはならない。
そこでお手軽な自転車を俺は選んだというわけだ。
自転車との付き合いはけっこう長い。初めて乗れたのが3歳くらいだから早いほうだろう。
当時は今ほど出不精ではなかったから、近所ではあったがよく出かけていた。そしてよく転んだ。
初めて事故と呼べるような転倒をしたのは小学校入ってすぐ。親父がどこかからかボロい自転車をもらってきて、俺専用にしてくれた。一つ上の兄貴がいるから、子供用自転車は兼用だった。だが微妙に足が届かない。
その自転車で初めて出かけ、短いものの急坂を下った時だった。ブレーキが利かない。それまで気づかなかったのもどうかとは思うが、時既に遅し。右手骨折して吊るしてる状態で数メートル転がり、他所様のお宅の植木鉢に衝突。慌てて出てきたおうちの人が親に連絡してくれ、母が迎えにきてくれた。あまりの無謀っぷりに男の子だと思ったらしい。その足で整形外科に行って腕と怪我を診てもらった。激しく怒られた。家に帰ってからはさらに激しく怒られた。ブレーキの利かない自転車をもらってきた親父も怒られた。右手を骨折さえしていなければあそこまで怒られることはなかっただろうと思うと悔しくてならない。その後数年は自転車に乗らせてもらえなかった。
他にも2回ほど派手にすっ転んだりしたが、自転車に乗るのは好きだ。怖いとも思わない。なにより漕いだ分しか進まないのがいい。エンジンなんていらない、どういう仕組みで動いているのかもわからないのだし。聞いても理解できないが。僅かな力加減で速度が調節できるなんて危険極まりない。いざという時に対処できないほどの速度は不要だ。
そして自転車といえば坂。俺の大嫌いな上り坂。喘息は出るし持久力がないから上りきれないし、いいことなんて一つもない。
結婚した年の夏、MK2と大島に行った。
俺が離島に行ったことないというのと、遊覧船以外の船に乗ったことがないということで大島に決定。高速艇まじやばい。初日は船酔いでダウン。
そして翌日、観光マップを見ながらレンタサイクルでリス村に行くことになった。そこにたくさんのうさぎがいるとのこと。以前来たことのあるMK2の話によると、大した傾斜はないから自転車でじゅうぶんらしく、気楽に出発した。そして俺はMK2に裏切られることになる。
坂だよ坂。平地ないよ、ずっと上り。ってか山。
それまでの俺が出くわしたことのないレベルの長大な上り坂。話が違いすぎる。これだけ上れば帰りは気分いいよきっと、とか、以前来た時はここまで気にならなかったんだけどなどと、MK2は必死に言い訳し機嫌を取ろうとしていたけれど、大量のうさぎがニンジンスティック目がけて殺到してきて恐ろしくて近づけなかったし、帰りは帰りで緩やかなアップダウン続きで、宿に戻るまで怒りは納まらなかった。
それからも行く先々で騙されまくった。もうMK2の「坂はない」はまったく信用できない。
半島に越してきてからは自転車には乗っていない。どこに行こうにも坂だらけ。いくら俺が歩くのが嫌いだとはいえ、店まで徒歩5分の距離を自転車に頼るほどではない。MK2は自転車通勤しているが。
次にまともに自転車に乗るのは半島を脱出して以降になるだろう。
スコットのかっこいいMTB、買ってからほとんど乗ってないのになぁ。
いつかまた自転車で遠出したい、平地を。
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