今日のシフトは17-6。なげー。
夕方の時間帯は新人くんと二人で勤務。なにぶんにも高1の男ってことで接客に難あり。まあ学生なんてのは全般的にそんなもんなんだが、客の都合よりも自分の都合を優先する。接客においては、客が理不尽な要求をしない限りは、すべてにおいて客の都合が優先されるべき。少なくとも精神としてはそうでなければならない。でないと、バレる。よくも悪くも客の要求基準ってのは昔にくらべて高くなっている。コンビニなんて腐るほどあるからねえ。わざわざいやな店に行く理由ないもの。
たとえば揚げものを作ってて「ここで客を10秒待たせたほうが仕上がるのが5分早くなる」というような局面であれば、目の前の客に対しては不都合であっても、トータルで見れば客のためになる。そのための10秒なら待たせていいわけだ。しかし「レジの小銭がなくなったので100円でなく50円で渡した」というのはいかなる理由によっても「自分の都合」でしかない。もう一台のレジには小銭がまだあるわけだしね。
というようなことで、新人くんは激しく説教を食らったのでした。彼にしてみれば「待たせない」という至上命題をあらかじめ俺から与えられているわけで、もう一台のレジまで行って小銭をとってくるその時間だけ待たせるのが「不都合」にあたったわけだ。だから俺の言うことは矛盾に思える。ここで噛み付いてくればしめたもの。客に対しての「優先順位」ということを教える機会になる。そんなわけで俺の正義と彼の正義がぶつかる。ここで俺は絶対に勝たなければならない。納得させなければならない。要は「客にとっての正義」というものを、バイトより俺のほうがよく考えていると思わせなければならない。納得すれば、あとは自分で考えてくれるバイトになる。目的はあくまで「自分で考えてくれること」。それが最終的に俺自身の省力化につながる。いったんは仮想敵になってやる必要がある。
すべてが「ネタ」で済まされる最近の高校生に対しては「とにかく俺らマジ」ということを叩き込まなければならない。逆に、それさえ叩き込めば拍子抜けするほど扱いやすいのも最近の高校生の特徴。よくいえば純粋、悪くいえば世間知らず。彼らが知っているのは「情報」としての世間であって、ナマの人間ではない。まあそんなのはいつの時代も一緒だろうが、最近は特に彼ら高校生に対して「生身」として衝突してやる大人が少なくなってるような印象。高校生どうしの会話を聞いてるとよく思うんだけど、彼らは利害に非常に鋭敏で、お互いの利害を侵犯しないことに相当の気をつかっている。その能力が長けている人間が、人間関係のなかで円滑に生きていくことができる。
仕事の場で、客とバイト、あるいはバイトと俺の利害は真っ向から対立する。そして俺はその対立を隠さない。あくまで対等のものとして彼らの正義を扱う。そこでぶつかることができた人間だけが、結局は生き残る。
で、その状況で女の子ばっかり残る、というのはなにか非常に象徴的なような気がしますよ。男、ほんとにだめなんだよなあ……。すぐ逃げる。
でもこうやって長年高校生を相手にしてると思うわけ。「最近の若いもんは」っていう言説がどれだけ頭悪いものか。個人的にはバスとか電車のなかとか公共の場所で騒ぐ学生って死ぬほど嫌いなんで、やつら全滅しても別に俺は困らないんだけど(客としても金払いがいいわけじゃないし)、仕事していくうえではとにかく彼らを使っていかなきゃならないわけだ。「人材」って言葉を「人財」っていうふうに書くのが一部で流行してるらしいが、これはまったくもってそのとおりだ。俺は、金を払って彼らを使ってる。だったら、その金に見合うだけの最大限の能力を引き出すことが正義。やっぱ前提は利害でしか考えてないんだけど、そのためには「人の能力は本来無限大だ」と信じる必要がある。基本はそう。まあ、仕事なんで、コストパフォーマンスが悪すぎたらてきとーに切り捨てるけどさ(←ここが人でなし呼ばわりされる所以)。
そしてオチ。夜勤カゼだって。急遽ほかの人を呼び出して対応。いつもありがとーございますNさん。あなたがいないと店潰れてるよかなり昔に……。
まゆみさんは今日は疲労困憊。いつ来るんだろ。やっぱ人ごみはまゆみさんにはキツいよなあ……。
結局まゆみさんはカゼぶりかえしたらしいよ……。
投稿情報: えむけーつー | 2007/08/31 06:05