2ヶ月ぶりの更新なわけですが、なんでそんなに間が空いたのでしょうか。ゲームやってたのは確かなのですが、それが原因なのかどうかは記憶にありません。
更新する気になったのはゲームが終わったからではなく、ミックスサンドだからです。
今日(日付変わっているから正確には昨日)は木曜日、SV巡回の日だった。以前の巡回時刻は朝9時だったのだが、あちらが夜に変えてくれというので現在は21時からとなっている。本来ならこの時間、俺が店にいることは極稀で、これでしばらくあの面拝まなくて済むと思っていたし、そうであったのだが高校生バイトに仕事を教える都合上、かなりの頻度でその時間帯は店にいなければならなくなってしまった。もちろん、今日もだ。
MK2が出勤する22時まで逃げおおせようと思っていたのだが、SVから話しかけてきた。微妙な距離のとられかたが気になる。これは嫌な話に違いない。
「ミックスサンドなんですけど・・・。」
よりによって一番避けたい話題だった。
平静を装って話し合いのテーブルに着く。すると彼は1枚の紙を俺に寄越した。数字がいっぱい、よくわからない。彼の説明によるとミックスサンドのデータであるらしく、管轄全店分出ているらしい。今度はどういった視点で俺の説得にあたるんだろう。
彼の説明は続く。なんとか値とかなんとか率がどうのこうのと言っている。俺にはさっぱり理解できない。そもそも用語を知らないのだから当たり前だが、いちいち説明を求めるのも面倒に思い適当に相槌を打ちながら紙を眺める。日販高い店はやっぱりサンドイッチも売れるのねぇ、などと関係ないことを考える。でも高日販店でもそれほど馬鹿げた数字ではなかった。伸び悩んでいるのは全体の傾向か。
データの解説を終えたらしい彼は、まとめに入ったようだった。そしてこう言った。
「ミックスサンドの発注数をもっと増やしてください。全体の○%(忘れた)を目安に。」
なぜミックスサンドでなくてはならないのか。管轄内1位だからか? だがうちではハムタマゴのほう人気がある。欠品回数は比較的少ないし、廃棄も出ている。チャンスロスは少ないといえよう。主軸をハムタマゴに絞っただけだ。ミックスサンドがメインでないことが気に入らないのだろうか。そこまでミックスサンドに拘る理由がわからない俺は黙り込んでしまった。
それから彼は、ため息とともに俺に次のデータを寄越した。沈黙の意味を取り違えたようだった。
今度はなんだ。てりやきバーガー? なんでいきなりベーカリーが出てくる?
彼はてりやきバーガーの発注についてMK2に話してあると前置きしてデータの解説に入ろうとしたが、引き留めた。ベーカリーの発注担当である俺ではなく、なぜMK2に話したのか、そしてその話を俺は聞いていない。
「え? ベーカリーの発注はオーナーじゃなかったんですか?」
バカか、あんたは。俺だと何度も言ってるだろうが。うちは分担制、お互いの発注には基本的に干渉しないとも言ってあるだろう。3ヶ月たってまだ覚えられないのか。
そろそろ苛立ちが隠しきれなくなってきた。
では、と彼は改め、てりやきバーガーについてのデータ解説を始めた。こちらのデータは、さっきのミックスサンドに比べさらに数字が細かく、項目が多かった。聞き流すまでもなく理解できないから内容は右から左へと素通りした。が、どうやら彼は、てりやきバーガーでは欠品させずに廃棄を出しつつも販売数を伸ばしてきたのだからミックスサンドでも同じことをやれ、と言いたいらしかった。
販売許容に一日以上差があるてりやきバーガーを比較の対象に選んだことが理解できない。在庫が溜まっても一日発注を止めればほぼ廃棄が出ないてりやきバーガーと、売れ残れば即廃棄になるミックスサンドを、同じ考え方で発注しろ、というのか。もう我慢ならない、いいよね、キレちゃって。
他人には絶対しない怒りも顕な口調で睨みつけながら、なぜてりやきバーガーの話を持ち出したのか、どうしてそこまでミックスサンドでなければならないのかを問い質したら、彼はしどろもどろになり、遂には言葉が途切れ話は終わってしまった。俺が怖かったからか、説得を断念したからかはわからなかったが。
怒りが収まらないまま、バイトのところに行く。客の中に嫌いな同級生だかがいたらしく、デスノートに名前書いてやりたい、と呟いている。ついでだからあいつ(SV)の名前も書けと命令したが、持ってないから書けないと返される。そりゃそうだろう。
その後、教えた作業のチェックをして、高校生バイトたちには上がってもらう。彼らが帰り支度をしている間、どうでもいい話をして盛り上がっているうちにMK2が出勤してきた。
見るからに不機嫌、さっきキレた俺がいうのもなんだが感じ悪い。高校生たちも引き気味だ。なにはともあれ、一応SVとのやりとりをMK2に報告しておく。
バイトたちが帰り、話し相手がいなくなった俺は仕事を片付けるために売り場に出る。来週の提案や展開についてはMK2とSVが話してくれるだろう。彼はそのために来たんだし。
ノベルティの品出しをしながら、さっきのSVの話について考える。
現在、サンドイッチは前年比82%と絶不調で、日に日に下がっている。担当者としてはなんとかしなければいけない。
なぜミックスサンドの必要性を説かないのか。定番だし販売順位が高いのはわかっている。うちでもハムタマゴに次いで2位だ。だが1位でなければならない理由と、ミックスサンドを売り込まなくてはいけない理由もわからない。それがわかれば発注数を増やすことを考えないわけではないのだが、過去、それで失敗している。時が過ぎれば状況も変わる、今なら失敗に終わることもないのかもしれない。やってみなければわからないのだが、過去の結果が痛すぎて踏み切れない。だからこそ、余計にミックスサンドの秘密を知りたかったわけなのだがなにも言っていなかった。
なんでもいいからミックスサンド、ミックスサンドミックスサンド。あんたはミックスサンドのなんのだ。使命はミックスサンドを売ることなのか。わけわからん。帰ったらミックスサンドを辞書登録しようかな。「み」で変換とか。
などと考えていたらSVが帰っていった。来週の新商品や、提案を話し終えるにはやけに早い。気になってバックルームに戻り、MK2に聞いてみた。ろくすっぽ話してはないらしい。なんなんだ、なにしに来たんだ彼は。待ちくたびれたのか? そうではなくMK2は、SVは逃げたのだと言う。ということは。その原因の大半は俺ってことになるのだろうか。え、俺のせい?
自称高レベル店オーナーのMK2は、あのSVは高レベル店を知らないのだ、だから俺が自ら教育(説教?)をしてやろう。俺が正しいのだから俺に従えとわざわざ教えてやるのだ、と息巻いている。また病気が始まったようだった。俺は巻き込まれたくないから勝手にやってくれ。
そんなこんなの2時間でした。
でもなんで俺の担当ばかり食らうのでしょうか。
おにぎりに始まり、セットおにぎり、ハムタマゴにミックスサンド、ノベルティ、ソフトドリンクなどなど。そんなに俺のやり方が気に入らないんでしょうか。彼個人が? 本部のご意向で? そんなもの俺にはわかりませんが、俺だってなにかにつけて突っかかってこられたら気に入りません。MK2のように表面上だけでも従うふりをすればいいのでしょうか。もちろんそんなことできませんししませんが。
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