長いこと更新が止まっておりましたMK2です。なんで更新が止っていたかというと、なんかやる気なかったからです。そのあいだにやったことというと、ドライブとか仕事とかです。やる気ないままだらだらと書いてみます。
まゆみさんは最近コーヒーが飲めるようになりました。以前はジョージアのロング缶ですら「苦い」といって飲めないというありえない味覚を有していたものです。それが俺につきあってあちこちでコーヒーを飲まされているうちに、なんとなくガムシロとか砂糖の量が減ってきて、最終的にブラックで飲むようになりました。俺が思うに、コーヒーというのはブラックで飲んで初めて「おいしい」と感じるものではないのでしょうか。少なくとも「コーヒーそのもの」を楽しむためには、ブラックであることは必須条件のような気がします。もしブラックで飲んでおいしいと感じないのであれば、つまりそれはコーヒーという飲み物が本質的には好きではないということを意味するのではないか、と思うのです。
ちなみにこう書いたからといって、まゆみさんがいきなり「これはどうも焙煎が浅いねえ」とかゆうようなマニアになったわけではありません。数ある飲み物のうちコーヒーは比較的おいしく飲める飲み物である、というだけのことです。
しかしここで問題になるのは、俺が元来コーヒーのマニアであるということです。まゆみさんはマニアである俺が「おいしい」と認定したコーヒーばかりを飲んでいることになります。また、まゆみさんの嗜好をよく聞いて、あらかじめまゆみさんが「おいしい」と感じそうなコーヒーばかりをチョイスしたうえで与えていることになります。まゆみさんのなかではコーヒーは「そういうもの」という認識があらかじめできています。したがって、チェーン店のなかでは比較的バランスがとれていてまあ飲めないことはないな、と思えるドトールのブレンドでも、淹れてから時間が経過してしまったものについては、鋭敏に「おいしくない」と判断するような結果になってしまいます。コーヒーに関して、あらかじめクソ贅沢なまゆみさんになってしまったのです。
しかもなおタチの悪いことに、うちの近所には「Poem」という、名前だけ聞くと、70年代の陸奥A子のマンガの主人公がうかつにたしなんでる趣味みたいなおとめちっくな感じの喫茶店があるんですが、ここがうまいんですよ。おそろしくうまいの。長年あちこちでコーヒーを飲み歩いてる俺でも、ここよりおいしいところはちょっと思いつかない。そして、俺とまゆみさんが日常的にコーヒーを飲んでいるのは、その喫茶店なのです。
というわけで、ここのところの俺の使命は、あらかじめコーヒー的にクソ贅沢であるまゆみさんに、Poem以上のコーヒーを飲ませる、ということです。しかし悲しいかな、俺には喫茶店に関する知識があまりありません。そこで、珈琲館という喫茶店でパートをしている妹に電話をかけて聞いてみることにしました。
ちなみに俺の妹は、ちょっと特殊なキャラクターをしています。とにかく無愛想で、しかも攻撃的です。スキあらばなんにでも噛みつく、というまるで狂犬のような31歳既婚の妹です。
「あー、もしもし、あんたが知ってるおいしい喫茶店ってある?」
「うち」
「いや、そりゃそうだろうけど。そうじゃなくて。てゆうか、○○の珈琲館、あんまりおいしくなかったよ」
「あそう。うちじゃないとこがまずくたっていいよ別に」
「で、知らないの? おいしいコーヒー屋」
「知ってる」
「どこ?」
「二俣川」
「連れてってもらえるか」
「パート終わったころに迎えに来い」
そこでとつぜん、電車の発車ベルのようなものがケータイ越しに鳴り響く。すごいうるさい。
「あんたいまどこにいるの?」
「駅」
「いやだから、そうじゃなくて……どこの駅よ」
「二俣川」
「話してて平気なのか?」
「平気じゃない。切る」
一方的にケータイはブチ切られました。
とにかくおそろしく殺伐とした会話なのです。
ちなみに、どちらかというと人見知りが強く、知らない人には容易に慣れないまゆみさんなのですが、なぜかうちの妹とはそんなに相性が悪くなく、一緒に出かけることをいやがりません。
ちなみに妹が狂犬ならば、うちのお母さまは口癖が「死ね」とかそういう感じの人です。「私の死ね、には愛情がこもってるんだよ」などとよく言っていますが、いかなるかたちでも「死ね」に愛情が含まれることは不可能だと俺は思うのです。ちなみにまゆみさんは、うちのお母さまには絶対に近寄りません。「あれは危険なものだ。近寄ったらなにをされるかわからない」と常々言っています。一般的な「嫁が姑を厭う」というレベルの話ではなく、なにか本能的な危険を感じ取っているようです。
そんなわけで、金曜日、二俣川までコーヒーを飲みに行ってきました。
結果からいうと、残念ながら、期待していたほどの味ではあまりせんでした。好みの問題でしょうが、俺は炭焼がそんなに好きではなく、またもともとエスプレッソ大好きの人なので、薄いコーヒーはそんなに得意ではないのです。
ちなみにまゆみさんは、コーヒーの酸味というものが極端にだめな人で、いろいろ試した結果、どうやらマンデリンしか飲めないということが判明しました。喫茶店って、店によっては初めて来た客がブレンド以外のものを頼むといやな顔をするところもありますね。まあ、ブレンドこそがその店の個性といえないこともないですが、たいていのブレンドは酸味、苦味、そして香りとコクのバランスをとってきますから、まゆみさんにとってはその時点で「飲めないもの」になってしまうのです。
そうだ。もし、おいしいコーヒーを出す店について知ってる方がいらっしゃったら、なんか書いていただければありがたいです。意外にネットでそういう情報、引っかからないんですよね。なぜか。ちなみに妹曰く、新宿の椿屋珈琲店はおいしかったそうですが、
「ブレンドで800円出してまずかったら暴れるよ」
とか言ってました。
ちなみに、スタバは喫煙者の敵です。スタバを見かけるたびに中指を立てる俺です。
なんかひさしぶりに文章を書いたら、書きかたがよくわからなくなってました。
コメント